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執筆者の写真Wataru Ueda

日々 雑記

おはようございます。


今日はお客様のことを


開店当初から、ほぼ毎日来店されて、何かしら購入していただいているお客様のことです。


すこしずつ信頼をはぐくみ、関係を構築してきたと思います。当店に対する要望、希望をアンケートとしてお客様からいただく機会がありますが、このお客様は毎日ご来店いただきますのでそのたび、いろいろなお話から沢山の学びや気づきを頂戴しているのだな、と実感した出来事です。


先週、豚の角煮を試作しました。外国産ですが皮付きの豚肉を購入して、無化学調味料、圧力鍋を使用せずに。


仕上がりまで3日をかけ、何名かのお客様にご試食いただきました。味付け、食感、匂い、色などをヒアリングしながら自分の中にある修正のポイントとすり合わせていきます。


実を言えば、不遜な話、お客様からお話をいただく時点で自分の中ではすでに修正すべきポイントは見えています。その内容が正しいか、漏れがないかを確認させて頂いているのです。


私は甘く出来ている人間なので、気づきながら気づかないふりや、詰め切れないポイントを諦めたりすることが多々あります。そのときは”柔らかさ”でした。


豚ばら肉の赤身の層はカット面に対して平行に繊維が走っているので縦に箸で割ることは難しい、ましてや圧力鍋を使用せず、3日もかけているのだから、縦に入らずとも横にほぐすことが出来れば上出来だろう、と考えてしまったのです。実際このお客様以外にご試食いただいたほかのお客様からの感想は”いつ商品化するの?”でした。


しかしながら、私自身はやはり縦に箸が入らなければならない、でないと脂身と赤身を別々に味わうことになる、と分かっていました。しかしながら、それを実現するにはおそらく圧力鍋を使用しなければならないだろう。その使用に何かデメリットがあるわけではないかもしれないが、お客様にとって何のメリットもない自分自身のこだわりが、仕上がりのクオリティを制限していたのです。


そのポイントをしっかりと指摘して、”もっと柔らかく上げたほうがいいよ”と仰って頂きました。


他にも、あります。また次の機会に書こうと思います。


敬意と、感謝をこめて。


写真は牛すじのトマト煮です。これは、美味しいといって頂きましたが(笑)



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